新説 オオカミ少年 1

オオカミ少年とは、嘘をついてばかりいると信頼を失うというお話。

違う目線で物語を話すと全く別のものになったりします。

少年は毎日 羊たちを連れて丘へいき草を食べさせていました。

歌を歌ったり、向こうの山を見たり、雲を眺めたりして毎日を過ごしていました。

ある日の事、向こうの山にオオカミの群れが来るのが見えました。

少年は町の方に来ては町が大変になると思い町のみんなに助けを求めに行きました。

「オオカミだー!オオカミがやってくるぞ~!」

町のみんなはそれを聞き武器を片手に迎え撃とうとします。
するとどうでしょう。オオカミはやってきません。

オオカミたちは町が騒いでいるので警戒して襲撃の時を見計らっていたのです。

少年はオオカミたちがやってこないのが見えたので安心して喜んでいます。

町のみんなは、オオカミもこないし、羊飼いも笑っている。

少年が嘘をついたのでは?そんな疑いをもちました。

町には平穏が戻ったように見えましたが、

少年はオオカミたちが様子をうかがっているのが見えるので

気が気ではありません。

町の警戒心が消えたので、オオカミたちはじわりじわりと近寄り始めました。

少年は今度こそ追っ払ってもらおうと町の人に言います。

「オオカミがやってくるぞ~!向こうの山の麓まで来てるぞ~!」

少年はいつも遠くを見ていたので遠くまで見えていたのですが、

町の人には遠すぎたため見えません。

町の人は確信しました。

『羊飼いが嘘をついている』

すこし町がざわつきましたが、すぐにいつも通りに戻ったので

オオカミたちは今度こそやってきました。

「オオカミがやってきた~。助けて~!!」

少年は必至で町の人に助けを求めますが、

町の人は見向きもしません。

怒る人もいました。

「嘘つきめ。あっちに行け!」

必至のお願いもむなしく、少年の羊たちは

オオカミたちに食べられてしまいました。

町の人たちは言います。

「嘘をつくから罰が当たるのだ」

そして人づてに伝わります。

オオカミ少年。嘘をつくと信頼を失って自分に返ってくる。

今まで、当たり前の様に聞いていた嘘つきオオカミ少年ですが、

少し目線を変えるだけで嘘つきの少年が人の好い少年になり、

善良な町の人が嫌~な町の人になってしまいました。

具体的に何がお互いに違ったのでしょう。

通常、聞いている話の目線は町の人目線です。

少年はオオカミが来ないので喜んだのですが

町の人には馬鹿にした様に見えた。

実際に見ているものが違って見えることは、

よくある話ですが、その勘違いが

結末を大きく変えることになりました。

もう一つは、

少年には見えているオオカミも町の人には見えない。

それぞれに見えた、見えないという結果は事実。

この時すでに彼を嘘つきという疑いを持っていたため、

確認することをせず嘘つきと決めつけた。

先入観という事が、真実を歪ませる。

これもよくある話です。

気を付けたいものですね(^_-)-☆

『見方を変える』という行動一つで世界は真逆になったりします。

それ程、ものの見方というのは自分の見ている世界に影響を

及ぼすという事。

当たり前という意識で見ていた世界。

少し見方を変えてみると違う世界が見えてくるかも!?

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